【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第1章 灯の明かり、月の誘い
【一松】
1人の哀れな人間の身体を、教会にあったフルーツナイフで切り刻む。
悪魔には魂が必要だから。
悪魔であるおそ松は、魂がないと生きられない。
だから、俺はおそ松の為に魂を奪う。
悪いことだって分かってる。神に地獄に堕とされても仕方ないとも思う。
それでも、俺はおそ松と居たかった。
おそ松に裏切られても、
おそ松を裏切っても、
他人を殺してでも居たかった。
最初はウザくて仕方なかったのに、なぁ…
グシャ
「はい、死んだよ。」
「一松ありがと。俺の代わりに、そんなに血で身体をべたべたにして。」
「おそ松の為なら、殺人鬼になったって構わないから。」
死神のトド松さんのように、おそ松は普通の人には見えない。
幽霊とは、似ても似つかない存在、かな?
だから、代わりに俺がおそ松の為に死体をあげるんだ。
たとえ、本当に地獄に堕ちることになっても。