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麻糸と革、天鵞絨へ針は通せぬ。

第1章 短編集1


「・・・シャル・・・?」

眠そうな目で此方を見る

「ごめん、起こしたかな」

いや、早く起こして報告したかったんだけどモロに起こすのは気が引けただけなんだ・・・白々しいな、自分。

「大丈夫だよ・・・どうしたの、目真っ赤じゃない」

「ん、大丈夫。目真っ赤なのはもでしょ?」

「えへへ、そうだね、うん。お茶煎れてくるね。フェイタンが烏龍茶くれたんだよ」

しめた、チャンス来た。

「待って、オレがやる。それにカフェインはあまり良くないらしいから他のにするね。」

「シャル・・・どうしたの?」

当然の疑問に深く息を吸って問う

「赤ちゃん、産みたい?」

「え・・・?」

「・・・その・・・が産みたいなら、オレはその希望通りにする事にしたよ。旅団の事は大丈夫だってさ。」

「・・・嘘・・・でしょ?」

「エイプリルフールはまだ遠いよ?」

少しおどけて答えてみるとの目が潤んできた。

「え・・・え・・・?シャ、ル・・・の子供・・・産んで・・・いいの・・・?」

「そうだよ」

「一緒に・・・お買い物したり・・・ご飯食べたり出来るの・・・?」

「ああ、勿論。」

「う・・・っ、ああぁぁあぁああぁあ・・・っシャル・・・シャル・・・」

「言うのが遅くなってごめんね」

泣きじゃくるの背中を撫でるとしがみついて泣いてきた。こんなにもを不安にさせていたのか。


パクノダが団長に連絡したのかすぐに電話がかかってきた。にごめんね、と言ってその場で電話をとる

「シャル、おめでとう。」

「ああ・・・ありがとう。、団長だよ」

「もしもし?団長?」

は電話を受け取ると、まだしゃっくりの残った声で電話に出た

「、おめでとう」



「ありがとう。団長が動いてくれたんでしょ?」



「パクノダがほとんどだけどな」

俺は何も、と苦笑いする団長

「そうか・・・じゃ、後でお礼言っておかなくちゃ」



「ああ、そうだな。今夜の集まりに言えばいい。」

今回の件を祝ってパーティーを開くそうだ。


それじゃ、今夜にと言って切られた電話の後は将来の話に花が咲いた
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