【ナカノヒトゲノム】審神者はゲーム実況者でした【実況中】
第3章 GAME01
お二方、拍手してないでもう少しカリンちゃんの身を案じましょうよ。
「うるさい、助けなさいよ!!」
『そうだよ。カリンちゃん、あのカタツムリに変な事されてない?』
「まともなのはシオンだけね」
『ハハ;;』
乾いた笑いしか出ない;;
「お見事!」
パチパチ
…………誰、あのアルパカ人間は?
「すばらしい!早速第一ステージをクリアとは」
第一ステージだって……?
何かのゲーム感覚ですか?
「ワタクシ、“ナカノヒトゲノム”監視役13番街担当、パカと申します」
どこにでもありそうな、ありきたりな名前だな;;
しかも風船持ってるし;;
………ってか、今こいつ“ナカノヒトゲノム”って言った………?
…もしかして、あの“お迎えにあがります”って……………。
「今度はアルパカ…」
「ノン。パカでございます」
どうでもいいから、早く話の続きをしてちょうだい。
「第一ステージ“アニマル合戦”…。迫り来る巨大生物をいかに多く倒し、切り抜けるのがクリアポイントでしたが……」
あぁ~……。討伐ゲームだったの、これ…………。
だったら、私もやればよかった。
「あのパンダと和解を試みた方は初めてです。実に興味深い」
普通は、あんなデカ物と仲良くしようなんて思わないしねぇ……。
「新しいプレイは多くの閲覧者の心を魅了し、結果、再生数を大幅にはね上げます」
“再生数”…………?
こいつ、なに言ってんだ………?
……って、そう言いながら男の子に風船プレゼントしてるし;;
「今後も期待してます」
キュッ
あっ、なんか割りたい。
ものすごくあの風船割りたい。
「さぁ皆様!ご自分の左手首にご注目」
スッ
『えっ………?』
なに、これ………!?
「えっ、やだ、なにこれ!」
「とれません」
「体表型カウンターです。お休みの間にナノチップを埋め込ませていただきました」
あっ、こいつただの変態だった。←