【ナカノヒトゲノム】審神者はゲーム実況者でした【実況中】
第3章 GAME01
「街のメインサーバーと連動しておりまして、“再生数”をリアルタイムでお知らせいたします」
また……、“再生数”……?
それに、“リアルタイム”って…………。
………えっ、ちょっと待って…………。
“ナカノヒトゲノム”、“再生数”、“第一ステージ”………………。
………まさか……………!!?
「再生数って……」
「ええ。入出様にはお馴染みの言葉でしょう?」
「そちらのお三人も」
「戦国実況の鬼ヶ崎様に、ホラー実況の更屋敷様。そして………、“サニワシオン”としていろいろなゲーム実況をしている藤咲様」
「「「えっ………!!?」
………こいつ、“どこまで”知ってやがんだ…………。
「………オイ。名乗った覚えはねェぜ」
まぁ、ここにいる全員そうだろうね。
「何モンだ?それ取ってツラ見せな」
「嫌でございます、恥ずかしい」
何が恥ずかしいだ。
変態野郎。
「……嬢ちゃん、刀貸してくんな」
「はい喜んで」
『まぁま、落ち着いて。コイツ切ったら、私達が“帰る”方法がわからなくなるじゃない』
「……………藤咲様は、どうやら状況を理解したようで」
…………………できるなら、したくなかったわ、こんなの……。
『貴方が色々言ってくれたからね。嫌でも考えちゃったわ、立てたくもない仮説』
「フフ。13番街の皆様はそろって気が短いようで」
別に私はそこまで気、短くないわよ。
刀集めしていくうちに、気は長くなったほうよ。
「では単刀直入に申します。貴方がたがここでなすすべきことはただ一つ。そのカウンターを一億までまわすこと。すなわち……」
………あぁ………、当たってしまった……。
こんな事になるぐらいなら、皆と離れるぐらいなら、やらなきゃよかった………。
『“ナカノヒトゲノム”リアル実況において、再生数一億ビューを達成すること……』
「「「「!!」」」」
ハハ、「なんでわかるんだ!!」って顔してる。
『………でしょ?パカさん』
「………はい。その考察力、素晴らしいです」
『それはどうも』
嬉しくもないけど。
「なお、プレイ期間は無限にございます。どうか死ぬ気で実況してくださいませ」