【ナカノヒトゲノム】審神者はゲーム実況者でした【実況中】
第3章 GAME01
「お、これはなかなかの絶景……。変態登山家の血が騒ぎますね」
変態登山家の血って何?;;
「やっほー!!」
「バ…、バカだわ。本物のバカ」
『確かに、そうかもね(クスッ』
「ひっ!」
あっ、驚かせちゃったかな?
まぁ、急に現れたらビックリするか。
『ゴメン、驚かせちゃったね』
「あ、あんた、誰?(ウルッ」
あっ…………。
涙目………………。
ものすごい罪悪感………。
「ねぇ!!(ズッ」
『あっ、私は藤咲シオン。さっき来た男の後を着いて来たの』
「あいつの……?」
『うん。さっき会ったばかりの初対面なんだけどね;;』
そういえば鬼ヶ崎さん、どこまで行ったんだろう?
………ま、いいや。
それよりも。
『貴女の名前、教えてくれる?』
「さ、“更屋敷カリン”」
『“更屋敷カリン”さんかぁ……。“カリンちゃん”って、呼んでもいい?私の事も、呼び捨てでいいから』
「わかったわ…………、“シオン”……」
おぉ………!!
久々の女の子友達!!
いやぁ、私が通ってる高校、男子の方が多いからなぁ………;;
ブフオォ・・・
『ん?』
「おい!なにしてやがる!」
『鬼ヶ崎さん!?』
ビックリした~。
急に叫ばないで欲しい…………………って、あの男の子何してんの!!?
「藤崎ちゃんも。なんでこんなとこに!!」
『えっ、私は別に大丈夫ですよ』
「そうじゃなくて!!」
「パンダ、一度触ってみたかったんですよね。しかも肉球。はああ……」
鬼ヶ崎さんや、心配するなら今はあちらじゃなくて;;
「和む…」
「和むな」
カリンちゃんのツッコミ。
「大丈夫ですよ。こいつ、散歩してただけなんで」
「「…………え?」」
へ~……、面白い…。
この子、よく気づいたな……。
「いや、目がね、逃げているとき全く、俺たちのこと見てなかったんです」
うん、敵意を感じられなかったことから考えると、この男の子が言ってることは本当だろうね。