【ナカノヒトゲノム】審神者はゲーム実況者でした【実況中】
第4章 GAME02
「……今晩から貴方のお食事、お気をつけくださいね」
……まさか…、毒とか………!!?
「ピーマンめっちゃ入れますんで……」
「ちっちぇんだよ!!!」
………いや、ちっちゃすぎて驚いた……。
「藤咲様は、今後また同じような行為をしたらにしますね」
『……………はぁ……。わかりました。“なるべく”しないよう、気をつけます』
なるべくを強調して言ってやったぜ。
「つーかなめやがって。たたむぞコラ!!」
どうやってたたむの!!?
「えー…。こちらが“駆堂アンヤ”様。このように、格闘ゲーム全般が得意な実況者様です」
おぉ………!!
鍛錬の相手になってくれないかな!?(キラキラ
「アン坊、そのくらいにしときなよ」
ん?女の人の声?
「あのアルパカ君に絡んでも、埓があかないよ。昨日までさんざん試したじゃないか」
ん?昨日“まで”って事は、私たちよりももっと前に来てたってことかな?
「クソッ」
ガタッ
「次はボクの番だ」
おう………。まさかのボクっ娘でしたか;;
「“路々森ユズ”。パズルや迷路、やり込みゲームが十八番(オハコ)だ。趣味で熱帯植物の研究もしている」
熱帯植物かぁ……。
変わった趣味だ;;
「ユズ?」
ピコン
ん?入出君のアホ毛が反応した。←
「ひょっとして、“ロロロのやり込み実況”のユズ先輩ですか?」
「そうだが、君は?」
マジか!!?
この路々森さんが、あのやり込み実況者だったとは……!!
「おっ、おおー!!俺!“アッキー”です。花粉症実況の」
えっ!?
あの花粉症実況の!!?
…………よくよく考えたら、ここの人達の声、全員聞いたことあるかもしれない……。←
「おお!アッキーか!!」
パーン
ハイタッチ……!!
羨ましい……!!
ああいう友達、いなかったからなぁ………。
「ははっ、なんだい、君も誘拐されていたのか!」
「……なによ、知り合い?」
「はい!」
「昨年上げた“公園の落ち葉で全身埋もれる実況”から仲良くしてもらって」
あ、それ見た。
実況名変だったから、気になったんだよね。