第2章 おめでとうをあなたに…
!?
思いもよらなかった答えが返ってきて、
動揺した私は目を大きく見開き
「きょっ、今日?!」
思わず聞き返してしまった。
まさか今日だなんて…どうしようっ!!
「ご、ごめんなさいっ!!もっと早く聞けばよかった…何も用意っ……ん?」
何やら声が聞こえ、言葉の途中で私は光秀さんの方を見る。私は眉を顰め、思わず首を傾げた。
「光秀さん…?」
よく見ると光秀さんは涙目で肩を震わせながら笑いを必死に堪えていた。
そこで私は、はっとする。
(まっまさか!?)
「っ…光秀さん!またからかったんですか?」
「くくっ…、騙される方が悪い。…本当に杏はからかい甲斐のあるやつだな」
「もうっ!…ひどいですよ、こっちは真剣に聞いているのに…」
思わず私は目に涙を浮かべる。
そんな私の反応を意地悪な笑みをしながら見つめる光秀さん。
く、悔しいっ!!
私は口を尖らせ、目を背けた。
「そう、拗ねるな。可愛さ余ってというやつだ。」
『悪かった』そう付け足して、光秀さんは私の髪を優しく撫でる。
そして
ゆっくりと撫でるのを止め、真剣な面持ちになった。