第3章 言葉
ある日―
帰宅したすばるは、いつもより不機嫌やった
何も言わんと冷蔵庫を開け、ビールを取り出して飲んでた
あたしも何も言えんかった
食事の用意をして自分も食べ始める
食べながら泣いた
めっちゃすばるのこと好きやのに
嫌いになりそうで・・・
そんな自分が、イヤやった
涙を止めようとしても、全然止まらへん
その時、泣いてるあたしに、すばるが気付いた
渋谷「どないしてん?」
冷たくそう言い放った
『ごめん・・・すばる・・・』
渋谷「何やねん。」
『嫌いになりたくないのに、嫌いになりそう・・・』
渋谷「・・・」
すばるは、ビールの缶を手に茫然としてた
『ちょっと、出て来る』
あたしは、家を飛び出した
走って、近くの公園まで来た
自分でも思う
あほや・・・
公園でどれぐらいいてたんかもわからん
ふと我に返り、自宅に戻ることにした
とぼとぼ歩いてた
「ちょっと!!」
そう女性に、声をかけられた
振り返ると
バシッ!!!!!
いきなり、ビンタされた
女性「お前やろ!!すばるの女って!!お前のせいで、あたしとすばるは・・・」
あたしは、女に何回もビンタされた
何も抵抗せんあたし・・・
しばらくして、女は「早く別れろ!!」
そう言い残して、去って行った
服も顔も心もボロボロ・・・
帰りたくなくなった
公園に戻り、ベンチに座り込んだ
また涙が出て来た