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ありがとう。

第3章 言葉






アパートに入るなり、あたしを抱きしめてキスをした




渋谷「うまいこと言われへんけど・・・悪かった。どうしたらええんかわからんかったし・・・」



『ありがとう・・・』



渋谷「ありがとうちゃうやん!!俺が、悪いことしてんのに。お前心も体も傷つけて・・・ケガまでさして・・・」



『何も気付いてへんと思ってたけど、そうやって思ってくれてたんやって思って』



渋谷「あほ。お前、ええやつ過ぎんねん。」



『そんなことないよ。何も出来んヤツやで』



渋谷「俺には、もったいないわ。」



『すばる・・・話、聞いてくれる?』



渋谷「どうしてん?」



『あたし、我慢しててん。すばる、帰って来ても機嫌悪いし、朝も機嫌悪いし・・・求めたらあかんのやろうけど・・・一言欲しかった・・・』



渋谷「すまん。」



『ちゃう。謝ってなんか思ったことないで。当たり前のことしてるん、わかってるけど・・・』



渋谷「ありがとうな。いつも。お前の弁当、照れ臭いねん。ハートとか・・・感謝してるで。ほんまに。」



『ありがとう・・・』




嬉しくって涙が出た





渋谷「お前のこと・・・俺、好きちゃうわ・・・愛してる。やから、俺の事嫌いになるなよ。」



『嫌いにならさんといてな?』



渋谷「そやな。よし!!」






すばるは、失敗したという顔をしてた(笑)







渋谷「ほんま、悪かった。ごめん。」



『え?』



渋谷「そのケガ、前の女がやったんやろ?お前探してたら電話あって、話聞いた。ほんま、すまん。」



『めっちゃ怖かったし、痛い。でも、その人泣いてた。すばるのことめっちゃ好きやったんやろね。』



渋谷「やっぱお前、アホやな。」



『すばると一緒におれるんやったらそれでいいよ。何でも頑張れそうやもん。』



渋谷「我慢すんなよ。させんようにもするし・・・」



『うん。あたしも言うようにするわ』



渋谷「おん。」






何気なく言うてる言葉



その言葉が、人を元気にさせたり


傷つけたり


幸せにしたりする






あたしにとって魔法の言葉




「ありがとう」



今は、すばるに言われるんが一番嬉しい♡





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