第2章 恋
渋谷さんとあの日から会うことが無かった
でも、別に会わんようにしてるわけでも
会えるようにしてるわけでもない
多分、1ヶ月程会ってへんかも
蝉が鳴き始めた頃
久々に会った
その日
あたしは、落ち込んでた
会社で、上司にボロクソ言われて
出来へんヤツ
新入社員やから当たり前そう思ってたけど
そんなもん3ヶ月たったら、忘れろって
でも、いびりはなくならん
メンタルそんな強ないで?
もうやけくそ!!
そう思って、コンビニでお酒を大量に買い込んだ
元々強くないあたし
そんなあたしが、10本も買って帰ろうと
コンビニを出た
アパートまでの5分間の道のり
辛くて、限界やったあたし
歩けんくなってしゃがみ込んだ
あかん・・・
吐き気もする・・・
なんとか家に帰ろうと立ち上がってみたけど
目眩がして、またしゃがみ込んだ
やばい・・
どうしたらええんやろ
その時、後ろから
「大丈夫ですか?」
そう聞こえ
その人は、あたしの前にしゃがみ込んだ
お互い顔を合わせて
「あっ」
って
『渋谷・・・さん・・・』
渋谷「どうしたん?何かあったんか?」
『いえ。なんか、目眩と吐き気がして・・・』
渋谷「手貸せ」
あたしは、渋谷さんの手を握り
支えて貰いながら
なんとか、部屋の前まで来た
『ありがとうございます・・・』
渋谷「いけるか?」
あたしは、鍵を開け
玄関に入ったことで意識がなくなった
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