第2章 恋
あれから渋谷さんと会えば話す仲になった
こないだは、スーパーで会って一緒に帰ったり
気付いたら居てる存在になりかけてた
ある日、あたしは
いつも通りコンビニに寄って帰ろうとアパートの近くまで来た
ん?
今日は、いつもと違う足音がする
ん?女?
女のストーカーとか聞いたことないな。
とか思いながら、部屋のカギを開けた
その時
「すみませーん」
女性の甘い声が聞こえた
振り返ると
やっぱり女性やった
『はい?』
女性「あんた、すばるの何なん?」
『え?』
女性「だから!!隣の部屋の男!!この部屋の男の何なん?って聞いてんの」
そう言って、渋谷さんのドアをドンドンと拳で叩きつける
『あー渋谷さんとは、何もないですけど?』
女性「はぁ?すばるに近づかんといてくれる?」
『はぁ・・・。』
何なん?とか思ってたら、渋谷さんとこのドアが開いた
渋谷「うっさいなぁー。あ、お前何やってん?」
女性「すばる・・・もう1回やり直したい」
渋谷「お前・・・何言うてんの?お前が別れたい言うたんやろ?帰れや」
女性「すばるがやん・・・こんな女と・・・」
痴話喧嘩が始まった
適当に聞き流し、渋谷さんの
「あぁー。もうええ。俺、コイツのこと好きやから。諦めてくれ。な。」
女性は、文句を言いながら帰った
渋谷「ほんま、めんどくさいなぁー。あ、すまん。」
『いえ。びっくりしましたけど・・・』
渋谷「前の女なんやけど、ほんまちゃんとせなめんどくさいな」
『そうですね。でも、そこまで愛されるってちょっと羨ましいかも』
渋谷「そうか?あ、ウソやからな!!」
『え?』
渋谷「いや…もうええよ。」
『じゃぁ…おやすみなさい』
そう言って、あたしは
ドアを閉めた
恋愛なんて傷つくだけ
去年別れた元カレのこと
まだ引きずってる
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