第1章 決意
「はい、ここお前の部屋な」
『っ……!』
案内された部屋は二階。
二階の廊下をずっと進んだ一番奥の部屋。
わたしはその部屋の綺麗さに呆気にとられた。木で埋め尽くされた壁と床。そして、その壁に取り付けられたカウンター式の机と本棚。
部屋には窓が大小二つ。
小さい窓の近くにはベッドがある。ベッドのシーツと布団と枕は一式揃えられていて、少し黄色混ざった白を基調とした淡いピンクや薄い紫などの水玉模様。
大きな窓の近くにはソファーが置いてある。これはリビングにあったソファーと同じ茶色掛かった赤いものでリビングにおいてあったものより一回りほど小さいサイズ。
すごい。
こんなに立派な部屋がわたしの部屋になるなんて!
感動しすぎて、わたしは息を飲んだ。
「ここ、全然使ってなかったから、ほこりまみれだったんだぜ」
律さんの声ではっ、と我に返る。
『そ、そうだったの?』
「そーそー。この部屋、ライライが片付けたんだ」
『え………?来さんが?』