第9章 凄く…ムラムラする
本能に任せるか、なけなしの理性で堪えるか。
「烈さん?」
上目遣いに見上げられ、理性のタカが外れてしまいそうになる。
「月本さん、ちょっと、ストップです」
「はい?」
あー、もう…首を傾げないでください。
僕の理性が。
「だから…」
無防備な月本さんの両手首を掴み、ベッドに組み敷く。
「え?」
「あなたのその格好…さっきから凄く…ムラムラするんですよ…」
漆黒の瞳に熱が籠っている。
「僕もバカじゃないから頭では分かってますけど、身体は正直なんです。
…分かります?」
熱く、硬くなった自身を布越しに当てる。
「え?これ…」
「僕のです」
「欲情…してくれたんですか?私に」
「そうだと言ったら、どうします?」
「嬉しいです、正直」
「嬉しい?」
「烈さんをそんな風に出来て、欲情した烈さんを見れて。
嬉しいです」
「あなたはまたそんな反則なことを…」