第9章 凄く…ムラムラする
コンコン。
ノックをし、お盆に緑茶の入ったコップを2つ乗せて部屋へと行く。
「お待たせしました」
「いえ!」
「緑茶で良かったですか?」
「はい、緑茶好きです」
ニコッと微笑む。
普段なら軽く流せるけど、今はその状況もあり凄く妖艶に見える。
平常心だ…!
「冷たくて美味しい」
ゴクゴクと喉に吸い込まれていく緑茶。
揺れる喉がなんともいえないセクシーさを醸し出している。
目に毒だ。
「ん」
飲み終えたらしく、氷とグラスのぶつかる音がした。
「烈さん熱でもあるんですか?
頬少し赤くなってますよ」
スッとしなやかな指先が頬に触れる。
「っ…」
「あ、ごめんなさい。
急に触っちゃって…」
「いえ、別に」
触れた箇所から月本さんの体温が伝わり、僕の熱を更に上げていく。
襲いたい、と本能が告げているのだ。