第9章 凄く…ムラムラする
バタン、と珍しく荒くドアを閉めた。
ドアに寄りかかり、下に座り込む。
「はぁ…反則でしょ」
バクバクと煩い心臓、下腹部に集まる熱、目を閉じても思い浮かぶ先程の情景。
肩口がズレ白い肌の見えた肩。
湯上りで蒸気した頬。
裾から覗く白くて細い生足。
掌まで覆い隠すような萌え袖。
全てが男子高校生の欲を掻き立てる。
「平常心にならないと」
コップに緑茶を出し、自分の分を一気に飲み干す。
喉を通る冷たい液体が火照った身体を冷やしていく。
「はぁ…どうしてあんなに…」
流石は星夜が手を出しただけはあるね。
色々な欲がグルグルと僕の中を駆け巡る。
「あまり遅いと不信がるよね」
平常心平常心、と呟きながら部屋に戻った。