第7章 学ばないね
口を動かしながらも手は全く止めない烈さん。
「生徒会のメンバーってどうして2人だけだったんです?」
「問題を起こしたからですよ。
進路変更処分、要するに退学処分です」
「問題…」
「強姦だよ、それは」
「星夜、別にそこまで言わなくても。
というかいつから聞いてた?」
「さっきから」
「ご…⁉︎」
「そ、強姦。
1人だけ居た女子役員を男が数人がかりで襲った。
男は退学、女は転校。
残ったのは俺ら2人だけ」
「そ、そうだったんですか」
そんな理由があったとは…。
迂闊に聞いちゃいけなかったかな。
「星夜、何もそこまで…。
すみません、月本さん。
少し刺激が強過ぎましたか?」
「い、いえ…大丈夫です。
私も踏み入ったことを聞いてしまって申し訳ありません」
「謝る必要はねェだろ。
いずれは知ることだし、別に良いじゃねェか」