第7章 学ばないね
今の会長、なんだか優しいかも。
これはこれで調子が狂う。
「お前の場合は拒否しなかったんだから強姦じゃねェぞ。
合意の上での行為だ」
「そうでしたね…」
もうそれは聞き飽きた。
あれから何回、何10回と言われたのだろう。
「でも嫌がる女性を犯すのは賛成出来ないな」
「まだ犯してねェよ」
「まだ、ね」
「俺の挿れてねェんだからセーフだろ」
「セクハラ罪で訴えようと思えば訴えれるよ」
「ふーん、セクハラでね」
大した興味も示さない。
「そこのヘンタイ美織ちゃんは処女なんだと」
「ちょっ」
「星夜、そういうことは軽々人に話して良いことじゃないよ。
月本さんも、好きな人の為に自分の身体を大切にしてくださいね」
「は、はい」
会長とは違って、優しい言い方をしてくれた。
何もあんなにはっきり言わなくても良かったよね。
やっぱり烈さん良い人…好きだな。