第6章 意外な弱点
「烈…てめ」
「月本さん、続き興味ありますか?」
会長の言葉を無視して問いかける。
「え?」
どうしよう…興味あるけど、それは乙女としていかがなものか。
「興味あるんですね」
クスッと上品な笑われた。
うわ…その顔も素敵だ。
「ではこちらへ来てください。
悪い様にはしませんから」
「は、はい」
烈さんの方にゆっくりと近づく。
「何する気だよ」
警戒態勢の会長はまさしく狼だ。
「手を貸して貰えます?」
「はい」
訳はよく分からないが、右手を差し出す。
「爪だけは気をつけてくださいね」
それだけ言うと烈さんは私の右手を布越しに会長のモノに押し当てた。
「!」
「ッ」
身体をピクリと揺らす会長と、身体を強張らせる私。
思わず退けようとした手を烈さんは許さない。
「あなたが良くしてあげてください。
星夜がイケば、星夜の弱味も握れて脅されることもなくなりますよ」