第6章 意外な弱点
「遠慮しなくて良いよ」
ジリジリと会長に詰め寄る烈さん。
その顔には穏やかな笑みが浮かんでいる。
「無理矢理されるってどういうことか、教えてあげるよ」
「わっ、バカ!」
ダンッ、と壁へと押しやられた会長。
こちらから見ると烈さんが会長に迫っているみたいだ。
うん、これはこれで萌える。
「テメ、見てんじゃねェ」
「こいつ、案外敏感なんですよ。
だから普通の男より感じやすい。
人前では絶対に抜かないんです」
背を向けたまま説明してくれる。
「敏感だからこそ…」
「ひっ…」
「ちょっとした刺激で声が漏れてしまう」
布越しに優しく触れた。
「烈、お前ヤメロ」
「どうして?
抜かないとキツイでしょ?」
初めて見る、烈さんの意地悪な一面。
なんかキュンと来る、このギャップ!
「ヘンタイ女、興奮してんな」
今は何を言われても気にならない。
だって全てが虚勢に聞こえるから。