第5章 嘘1つにつき…1回な
「出来るものならどうぞ?」
「言ったな?」
ニヤリと笑みが濃くなる。
それはもう、真っ黒だ。
「俺を挑発するとは、お前もMだな」
「そんなんじゃありません」
「どうだか」
ふっと生暖かい息を耳に吹きかける。
左手と自身の身体を使い私を後ろから拘束し、右手は器用に私の制服の中へと入り込む。
お腹の方から、焦らすように、くすぐるように柔らかく繊細なタッチで。
「くすぐっ…たい」
「そりゃな。
お前感度イイからこんなことでも感じんだろ?」
「別に?」
「イジメられんのが好きなんだな」
人差し指でおへそをくすぐる。
「んっ…」
脇腹を5本の指でなぞる。
指が通る度に私の身体はビクビクと震える。
「くすぐったいって、ば」
脇腹にあった指がズレ、背中へと回る。
腰の辺りから肩甲骨にかけて、背骨に沿って行ったり来たりする。
脇腹の時とは違うゾワゾワとした感覚が私の身体を支配していく。