第5章 嘘1つにつき…1回な
「黙っててもイカせるだけだぞ」
「嫌」
「言え」
「…別になんとも思ってません」
「嘘つけ」
耳の筋を舐め、内側に舌を入れ、耳全体を食む。
「ひっ…っ」
するとゾクゾクとした感覚が身体を駆け抜ける。
ピチャピチャという水音が鼓膜に直接響き、刺激とは別のものを与える。
それは羞恥心となり、一種の刺激になり、快感へと変化する。
「ダメ…」
大した刺激ではない筈なのに、音を聞くだけで凄く変な気分になって来る。
興奮する…。
「腰動いてっけど?
もう感じてんの?」
「ちがっ」
「どうだか。
このヘンタイ女、耳だけでとかどんだけだよ。
やらし…」
「誰のせいでっ」
「こんな気分になったか?
なんだ、やっぱなってんじゃん」
「…違います」
悔しい…。
「否定すんなよ、違ってねェんだから。
で、どうなんだよ。
烈のこと。
言わねェんなら言わせるまでだけど?」