第5章 嘘1つにつき…1回な
「烈、お前ちょっとこの書類出して来いよ」
「分かった」
烈さんが書類を届けに生徒会室をあとにした。
パタンと静かに閉められたドアの音を聞き、不敵に微笑む会長。
「な、なんですか?」
「さて…邪魔者も居なくなったことだし」
そこで一旦言葉を区切り、会長のネクタイで目隠しされてしまった。
「今から尋問タイムな」
「はい⁉︎」
「俺が今からする質問に、嘘1つにつき1回イカせる。
正直に白状したほうが身の為だぞ?」
「理不尽過ぎる!」
「でなきゃお前、本音言わねェだろ」
「それは…確かに…」
「はい、拒否権ねェから。
まず1つ目な、烈のこと好きか?」
いきなり直球。
首筋を舐めながら問う。
「ひゃ…」
「どうなんだよ」
「それ、会長に言う必要…あ、りますか?」
「俺は会長だからな。
下の人間のことを把握しておく必要があるんだ」
「横暴ですよ、それ」