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【R18】狼彼氏(仮)

第19章 能ある鷹は爪を隠す


「終わってる。

ほら、お前の机の上」


欠伸を噛み殺しながら気怠げに言う星夜さん。


「え?終わったの!?」


その言葉に驚く。


だってあれだけあった書類をたった30分で終わらせるなんて...!


バッとソファーから起き上がり、烈さんよりも先に書類を手に取る。


「本当.....終わってる...」


パラパラと書類を見てるけど、全て終わっていた。


少し雑な字だけど、間違いなんて見た限りなくて...。


「凄い...」


思わず声を漏らしてしまった。


「当然だろ、俺を誰だと思ってんだ」


ニヤリと星夜さんが自慢気に笑う。


「星夜がやったの?書類」


「あぁ」


「珍しいね、普段は絶対やらないのに」


そう言って烈さんも書類に目を通す。


「気まぐれだ、多分もうやらねェよ。

それより美織、こっちに来い」


「へ?なんで?」


「寝たりねェ」


「1人で寝てください!」


「お前抱いてた方が寝れんだよ。

それともあれか?

お前は1人で書類を頑張った生徒会長を労うっつー優しい気持ちはねェのか?」


「うぅ...」


そう言われてしまっては、反抗出来ない。
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