第18章 そんなもんかよ、お前は
「美織がソノ気なら、シてやっても良いけど?
エロイこと」
ニヤリ、と意地悪く笑う。
「ち、違う!
しないから!絶対!」
首を大きく何度も横に振る。
「否定すんなよ」
そのまま身体を抱き上げられる。
「きゃ...」
「1回シたら仕事させてやる」
「そんな勝手な!」
「ダメか...?」
「その顔狡い...」
「お前がいつもやってることだ。
だから言ってるだろ?
その顔やめろって」
ソファーの上に優しく降ろされる。
「好きだ」
「星夜さん狡い.....。
そんなこと言われたら抵抗出来ないじゃん」
「知ってる。
わざとだ」
妖しく微笑むと、顔が近づいて来る。
キスされる。
そう思って目を閉じた。
「...」
しかし、待てども待てども温もりは触れない。
なんで...?
疑問に思い、うっすらと目を開けた。
「キスされると思ったか?」
「...うん」
触れるギリギリのところで止まっていた星夜さん。
「キスしてくれないの...?」
「だからその顔するなっつっただろ」
ピン、と軽く指で額を弾かれた。