第16章 連れ去りたい
「や…お願い……」
手脚をバタつかせ、逃げようとする。
だがそれも力の抜けた身体では可愛いものでしかない。
「美織さん…好きです」
腰を押し、自身を進ませた。
「んっ…や…やだ、やだよ…」
「ダメ…僕だけを見て」
やっぱり経験ないだけあって反発力が凄いな…。
もう少し力を強めようと腰を掴んだ。
「助け……」
ツー…と美織の瞳から一筋涙が溢れ落ちた。
「へーぇ、随分と楽しそうなことしてんじゃん」
「!星夜」
「かいちょ……」
コツコツと足音を立てて近づいて来る。
「美織泣いてんじゃん。
これヨガッて泣いてんの?
それとも嫌がってんの?」
美織さんの涙を指で拭いながら問いかけた。
「嫌がる女を無理矢理犯すなんて、あいつらと同じことしてどうすんだよ、烈。
お前まで俺のこと幻滅させんのか?
ソレ…抜けよ。
そんで一旦この場離れて冷静になれ」
「星夜…」