第16章 連れ去りたい
「ここはこんなにイヤらしく濡れているのに…本当に嫌ですか?」
脚を開かせ、ジッと見つめる。
「や…見ないで…」
脚を閉じようとするが、達した余韻から力の入らない美織さん。
「すみません、止まらないです」
「んぁぁ…っあ…」
下腹部に顔を近づけると、陰核に口付けた。
先程までの舌先でなぞるように舐めるのとは違い、音を立てて吸う。
「やぁぁ…だめ……ぇ…」
吸う度、美織さんの身体が大きく跳ねる。
「やっ…ぁ…声…抑えられない…!」
「それは困りましたね。
声はちゃんと我慢して貰わないと」
「ご、ごめんなさ…」
「ちょっと苦しいかもだけど、我慢してくださいね」
シャルリと自分のネクタイを解くと、美織さんの口元を覆った。
「噛んでも良いですよ。
それで声抑えてください」
「んん…っんんぅ…ぅぅん…っ」
布で塞がれてはいるが、美織の口からは止め処なくくぐもった声が漏れ出ている。