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【R18】狼彼氏(仮)

第15章 教えてあげましょうか


とある教室の前で脚を止めた。


そして入口に立つと、中に居る人に声を掛けた。


「おーい、櫻井呼んでー。

女の子が来てる」


「ちょ、先輩、それじゃ誤解されますよ…!」


先輩が中に声を掛けたが、賑やかなのか聞こえている人と聞こえて居ない人が居るようだ。


「どうしたの?

なんか言ったっけ?」


廊下側に座っていた女の人が声を掛けてくれた。


「あー、ごめん。

櫻井居る?」


「烈くん?」


「そーそー。

女の子が会いに来てるんだよね、1年生の」


そう言ってこちらを見る。


「あ、えと…」


「ふーん?

可愛いコだね、呼んで来ようか?」


私よりも背が高いその先輩は、綺麗な黒髪を耳にかけ、私の顔を覗き込んだ。


「お、お願いしても良いですか…?」


「良いわよ。

ちょっと待っててね」


ニコッと微笑むと、奥へと進んで行った。


「彼女は図書委員なんだ。

優しくて、色々なことに気づいてくれる」


「へぇ、そうなんですか」
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