第15章 教えてあげましょうか
どうしよう…。
書類届けることすら出来ないとか、無能過ぎでしょ…。
これじゃあ星夜さんに、仕事してくださいとか言えない!
私も仕事出来てないんだから。
「キミ、どしたの?」
「へ⁉︎」
「んー?
見たことない顔だね、1年生?」
「あ、はい!」
落ち込んでいると、後ろから声を掛けられた。
顔を上げ、振り返ると、そこには自分と同じくらいの目線の男の人が立っていた。
「誰かに用事かな?」
クリクリした二重の目がこちらを真っ直ぐ見つめる。
「そ、そうです」
「誰に用事?
ぼくに出来ることなら案内しよっか?」
ニコッと笑いながら、首を傾げた。
か、可愛い人だ…。
男性なのに仕草が可愛い。
「え、っと…」
案内してくれるって言うし、お願いしても良いよね??
というかこの人を逃したらもう誰も相手してくれない気さえする。
「お願いしたいですけど…お時間とか大丈夫なんですか…?
皆さんとても忙しそうで…」