第14章 プールサイドは走っちゃいけません!
「そんな見つめんなよ、変態」
「ち、違います‼︎」
「ふーん?」
と、疑いの目を向ける。
「美織」
「はい?」
「ほら」
と、何かを投げられた。
「わっ…と」
落としそうになりながらも慌ててキャッチする。
「やる」
「あ…ありがとう」
それはペットボトルのレモンティーだった。
「良いの?」
「あぁ」
「やった!
ありがとう!」
「お前紅茶系好きそうな顔してるもんな」
「どんな顔⁉︎
まぁ、好きだけど…」
「もう1回」
「え?」
「もう1回言え」
「好き…?」
「俺も好きだ」
「へ…?
ち、ちがっ、そういうことじゃなくて!
レモンティーが‼︎」
「くくっ…んなこと分かってる。
ちょっとからかっただけだ、間に受けんな」
クスクスと肩を震わせる。
「もうっ」
「わり、ついな」
「ついじゃないですよ‼︎」