第14章 プールサイドは走っちゃいけません!
「じゃ、じゃあクロール頑張ります…」
「はいはい」
先程よりも緊張する中、クロールで泳ぐ。
「…どうですか…?」
「あんまりやったことないにしちゃ上出来だけど」
「!」
「それでもやっぱ下手くそだわ」
「上げてから落とさないでよ!」
「まず手からな?
手は……」
それから星夜さんの特別レッスンが始まった。
「せ、星夜さん…そろそろ休憩しませんか…?」
「あ?もうか?
早過ぎじゃね?」
「始めてから30分経ってます!」
「あー…まぁ、良いか」
「やった!」
「身体冷やすなよ」
「はーい」
プールから上がり、サイドに腰掛ける。
「身体冷やすなっつっただろ、風邪ひくぞ」
「ふぁ⁉︎」
バサリ、とタオルが降ってきた。
「それで身体拭いて、くるまっとけ」
「あ、ありがとう」
同じく身体を拭いている星夜さんをマジマジと見つめる。
黙っていれば普通にかっこいいんだけどな…勿体ない。
エロい発言さえしなければ、ほんと。