第14章 プールサイドは走っちゃいけません!
「美織、そういや休憩終わったらどうすんだ?
練習続けるのか?」
「え?うーん……」
「別にやってもやらなくても、俺はどっちでも良いけど」
「んー……」
「んなに悩むなら辞めだな?
後半は好きにプールで遊ぼうぜ」
「うん!」
「遊びたかったのかよ」
と、口元を緩ませた。
「だって…せっかくのプールだし…」
「なら素直にそう言えば良いだろ。
何遠慮してんだ」
おかしそうに笑う。
その顔をジッと見つめる。
「あ?どうした?」
「ううん、どうもしないけど」
「けど?」
「星夜さん、最初に会った時と比べて笑うようになったなぁって思って」
最初の時はエロいことをするか、睨むかしかなかったから。
「あー…まぁ、な。
こっちにも色々あんだよ」
「色々?」
「お子様は知らなくても良いコト」
「お子様じゃない!」
むっ、と怒る。
「はいはい。
ほら、そろそろ遊ぶんだから機嫌直せよ」
「!うん!」
「ふっ、単純」