第14章 プールサイドは走っちゃいけません!
「星夜さん…泳げるんですか……」
「お前バカにしてるだろ」
「してないしてない!」
「烈よりは運動神経劣るけど、それでもそこらのヤローよりは上だ」
「喧嘩売った…」
「事実だ。
で?どうすんだ?」
「べ、別に泳げなくても問題ないもん…」
「一生カナヅチなのな。
まぁ、お前がそれで良いなら止めねェけど。
少なくとも烈は努力せず諦めるヤツを好かねェぞ?」
「!や、ります」
「烈の名前出しゃやんのかよ…。
ほんと……妬くっつーの…」
「星夜さん」
「なんだ?」
「よろしくお願いします」
「…あぁ。
精々泣くなよ、俺は泣き虫は嫌いだ」
「泣かないもん!
それに烈さんの為とか、そんなんじゃない、からね…?」
「分ーってるよ。
じゃあとりあえず直すところ考えるから、まず泳げるところまで泳いでみろ。
なんの泳ぎ方でも良い。
自分が1番得意な泳ぎ方で」
「うん」