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【R18】狼彼氏(仮)

第14章 プールサイドは走っちゃいけません!


単純だな、と笑う星夜さんの手をグイっと引っ張った。


「っ、おい!」


一瞬焦ったような声が聞こえたが、それはすぐに水しぶきに変わった。


大きく上がった水しぶきが自分にもかかる。


「てめェ……」


水面から顔を出した星夜さんは鬼のような形相をしていた。


「良い度胸してんじゃん。

なぁ…良くやってくれたよな?」


「だって星夜さんが先にしたじゃん…」


「それはそれ、これはこれ。

お仕置きされたい?」


「ごめんなさい…」


「…あー、もう…。

怒ってねェから、んな顔すんなよ。

ほら、遊ぶんだろ?」


「うん!」


美織の悲しそうな表情を見ると、何も言えなくなる星夜。


「浮き輪要るか?」


「なくても泳げます!」


「ほぉ、どのぐらい?」


「じゅ、10メートルくらいなら…」


「それじゃ泳げるっていわねェし、いざって時困るだろ」


「だって…」


「来い」


「え?」


「俺が泳ぎ教えてやる」
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