第4章 はじめての気持ちとありがとう
『………』
「………」
「………」
「………」
「………」
(こんなのヴァリアーの夕食じゃねぇ…)
カチャカチャと食器の音しか聞こえない。
なぜみんな一言も喋らないかというと、おそらくが原因だ。なんか今日は怒ってるような、悲しそうな雰囲気を纏っている。その雰囲気をみんな読んだのだろう。
レヴィはボスの部屋に行っている。
だから今日の夕食は俺とベル、フランとルッス、そしての5人だけだ。
(修行の時、ベルと喧嘩でもしやがったのかぁ…?)
『ごちそうさまでした。先に部屋戻るね。』
「お、お"う…」
「おやすみなさいね〜?」
『うん、おやすみ。』
そう言い、が広間から出ていった。
パタン…
「ベル先輩、なにかしたんですかー?」
「真っ先に俺かよ!
でも朝からあんな感じだったぜ?」
「まぁ、朝から…?何かあったのかしら…」
「朝からって事は昨日何かあったんですかね〜。」
「でも晩飯のときは元気だったぜ?
あ、でも少しぼーっとしてたっけ…?」
「でも元気はあったわ…きっとお夕飯の後何かあったのね…」
「俺夕飯の後はと会ってねぇし。」
「ミーもです。」
「私も…スクちゃんは?」
「…………話したな…」
はぁ…と俺以外の全員がため息をついた。
「な、なんだぁ!そのため息はっっ!!!」
「まったく!スクちゃん何したのよ〜!!!」
何したか…
…何かしたか?俺…
普通に話して…特に悪いことも言ってねぇ…と、思う…
「何もしてねぇと思う…」
「どーだか。」
「言えてますー。」
「くっ…」
「んもう!男はダメねぇっ!!こうなったら女の私がちゃんと話してくるわ!」
「…てめぇはカマだろおがぁ…」
「うるさいわよっ!じゃ!ごちそうさま!!」
ルッスはそう言って席を立ち上がった。
(…俺、何かしたかぁ…?)
心のモヤモヤは消えない。