第4章 はじめての気持ちとありがとう
(…5日…5日で何ができるだろう…
もっと、もっと強くならなくちゃミルフィオーレには勝てない…)
そう思いながら廊下を歩いていたけどなぜか一向に部屋につかない。なんでだ。
『…あ、ここって…』
足を止めた。
フランと友達になった時のバルコニーだ。
(今日も月が綺麗だな…)
(みんなもこの月見てるのかな…あ、時差…)
こっちと日本の時差は確か〜…7時間くらい?だっけ?
「…う"お"ぉい…何してる…」
背中から最近よく聞く彼の声が聞こえた。
『スク!』
「XANXUSに呼ばれてたんじゃねぇのか?」
『さすがにもう終わったよ!今から部屋に戻るとこ〜!』
「…てめぇの部屋はここと真逆だぁ…」
『あれ…?でも今日月が綺麗だったからいいや!』
もう1度月に目をやる。
「…月なんかで喜んでる殺し屋は見たことねぇよ。」
『そんな殺し屋がいたっていいじゃない。』
「まぁな。ほら、冷えるだろ。早く部屋戻んぞ。」
『うん。』