第4章 はじめての気持ちとありがとう
「どこか行きたいところはあるかぁ…?」
『えー…特には…
あ!でも本場のピザ食べてみたいで…食べてみたい!』
「別に敬語無理しなくていいぞぉ?」
『ううん!スクと仲良くなれた気がしてうれしいから、このまま続ける!』
「そうかぁ…」
スクは少し微笑んだ。
…………
『わぁ…きれいな街だね…!!』
「まぁ観光地にもなってるからなぁ。はぐれんなよ?」
『はーい!』
すごい…!
おとぎ話に出てくるようなきれいな街だ…!
『なんか歩いてるだけで飽きないなぁ…』
「…人通りの少ない路地行くかぁ?そっちの方が街並み綺麗だぜ?」
『え、悪いよ。せっかく街に来たのに…』
「いや、別に俺も用事があって来たわけじゃねぇからな…お前の好きなようにすればいい。」
『えー…ほんとにいいの?』
「あぁ、俺は来ようと思ったらいつでも来れるんだぜ?」
『…じゃあ人通りの少ない方行きたいな!』
「わかった。人通り少ないっつっても治安は悪くねぇからな。安心しろ。」
『うん。』
私たちは大通りから細い路地に入った。