第2章 お願いします
「~!」
スクアーロさんが部屋から出て、少し経つと、ベルが入ってきた。
『あ!ベル!』
「怪我は?」
『これくらい全然大丈夫だよ〜!』
「あっそ、まぁはタフだもんな。」
にししっと笑って、さっきまでスクアーロさんが座っていたイスに腰掛けた。
「あ~…その、さ…」
『?はい…』
「その、悪かった…
俺が遅れていったから…」
頬をかきながらベルがそう言った。
『あぁ!別に大丈夫だよ!
私が素直にベルのことを待ってればよかったんだし…私の責任でもあるから!!』
あたふたとそう伝えた。
「…ぷっ、焦りすぎ。」
そう言ってベルは私の頬をつねった。
『い、いひゃい!!』
「ししっ、ぶっさいく〜!」
ちょっと!女の子にその言葉は失礼でしょ!!
そう言おうとして、頬をつねっている手を叩いた。
『ぶさいくっていうのはひどいよ!!
それに!私一応けが人!!』
そう言い放ってべーっと舌を出した。
「のくせに生意気。」
そう言ってベルもまた舌を出した。
「……ったく、何してんだてめぇらは…」
ギィっと音がしてドアが開いたと思ったら、トレーを持ったスクアーロさんが呆れた顔で立っていた。
「こいつ、ガキンチョのくせに生意気なんだよ。」
『ベルが最初にひどいこと言ったんじゃない!!』
「はぁ…わかったわかった。
おいベル、てめぇはメシの時間だろ。
さっさと行きやがれ。」
「あ、やっべ、そうだ。
んじゃーな、ガキンチョちゃーん!!」
『も、もぉ~!!』