第2章 お願いします
『……っ!!』
ガバッとベットから起き上がった。
「う"お"ぉ…ど、どうした…!!?」
『あ、スクアーロさん…』
心配そうにスクアーロさんが私を見つめた。
『じ、10年後の私が…あの…その…』
「落ち着いて話せぇ…まだ時間はある…」
背中をさすってくれる彼の手はとても安心した。
『10年後の私が、夢の中で喋りかけてきたんです…』
「が…?」
『はい…私が、最初この武器を使って、気を失うだろうと思ってって言ってました…』
「匣兵器にそういうプログラミングがかかっていやがったんだ…あの野郎…いつそんなことを…他には何かあるかぁ?」
『えっと…分かることから言うと、ヴァリアーの皆さんのことを話していました…』
「俺達のことぉ?んなことしか言ってねぇのかあいつは!?」
『は、はい…すみません…』
「…ったく、相変わらず頭ん中花畑だなぁは…」
『う、仮にも本人いるんですけど…』
「あ"ぁ、そうだったなぁ。」
はぁ…とスクアーロさんがため息をついた。
(…そういえばスクアーロさん、10年後の私の事は名前で呼ぶのに、今の私の事はガキとしか呼ばないよなぁ…)
「…身体は大丈夫なのかぁ…?」
『え、はい…お蔭さまで…』
いきなり話を振られ、ちょっと驚いた。
「ならもうすぐ晩飯だぁ…
持ってきてやるから大人しくしてろぉ…」
『え!?私動けますよ!!』
「念のため、だ。じゃあな。」
スクアーロさんがそう言い残して、バタン、とドアがしまった。