第2章 お願いします
「てめぇが22の時だな、ヴァリアーに来たのは。」
…………
『…沢田綱吉10代目からの命令でここに来ました…です…』
珍しくボスが俺達を広間に集めた。
その理由がお前だったんだ。
すげぇ嫌そうな顔して自己紹介してたぜ…?
ここに来るのが嫌だったんだろうな…
「あれ…こいつ風の守護者じゃん…
なんでヴァリアーに来たの?追い出されたとか?ししっ!」
ギロりとベルのほうを睨んだお前は重々しく口を開いた。
『…ヴァリアーは無駄が多い、とのことです。殺しをするのがあなた達の仕事ですが、一般人も巻き込むことは感心しないと10代目がおっしゃっています。そこで、私が監視も兼ねて、ヴァリアーのお手伝いをさせていただきます。』
「あ"ぁ!?冗談じゃねぇっ!!!」
『ですがXANXUS様が承諾したので私は今日ここに来ているのです。…私だってほんとはこんなとこ…』
「最後本音出てるわよ〜?」
「俺が決めた…風の守護者がいて悪い事はねぇからな…」
「でも思うように仕事出来なくなるんじゃね?そうでしょ?」
『…まぁ、今までのようにいくことはないと思います。』
「…だがここでのボスは俺だ。沢田じゃねぇ…てめぇは今日から俺に従ってもらう。」
まぁ、ボスさんはそう言うと思ったぜぇ…
ちらっと女の方を見ると、驚いたよう顔をして、次にこう言った。
『わ、私のボスは沢田綱吉ただ一人です!!』
広間が静まり返った。
「…あ''ぁ?」
「う"、う"お"ぉおいっ!!!
来てそうそうアジトを消す気かぁ!!
てめぇは!!」
『だって…!!』
「もういい!!おら!部屋案内する!!!
今日はもう解散だぁっ!!!」
(…ったく、めんどくせぇ女が来たもんだ…)
広間を出て、密かにそう思った。
エレベーターに乗ろうと前で待っていた。
すると背中に弱い衝撃と間抜けな声が聞こえた。
『す、すみません…!』
「…しっかり前見てろぉ"…」
こくこくと頷く彼女を見て、ため息をついた。