第1章 動き始める
「んっ…」
目の前がぼーっとする。
目を開けても真っ白が広がってる。
私、どうしたんだっけ…
あ、そうだ。
みんなを探してて…それで…
「あら、気がついたかしら?」
『う、うわぁあああッッッ!!!!!!』
な、なん、なに!!?
目の前にいきなりへ、変な人が!!!
「あらあら、びっくりさせちゃってごめんなさいね。体調はどう?」
『え、あ、別に…普通です…』
「ならよかった!うちのバカ隊長がごめんなさいね〜…」
『い、いえ…って、あ!あなたもヴァリアー!!!』
そ、そうだ!
この人もリング争奪戦の時に見たことある…!!
「あら、覚えててくれて嬉しいわ~!2人でもっとお話していたいところなんだけど、ちゃん、ちょっと落ち着いて聞いてくれるかしら?」
今まで軽い調子で喋っていた…彼?彼女?の雰囲気が一瞬変わったのがわかった。
「もう少ししたら、1から話してあげる。
だから、今は私達のことを信じてくれないかしら?」
サングラスしてるけど、目が笑っているというのを感じた。
『……わ、わかりました…
…でも、あなた達を信用したわけではありません。情報を得るためです。』
「えぇ、今はそれでいいわ…
もう歩けそう?」
『はい、大丈夫です。』
「じゃあちょっとボスのところまで行きましょう。」
『…ボスってXANXUS…さんですか…?』
「えぇ。」
『…わかりました。』
(警戒心が強い子なのね…
そういえば最初ここに来た時のちゃんもこんな感じだったわね…)