第7章 甘い時間 ★
「…初めてじゃ…ないの?」
サンジの問いに、何も言わずに俯くレナ。
「俺…初めてだから緊張してるのかと思って…違うのかよ」
「………ごめんなさい…」
レナのその言葉を聞いて、僅かに残っていた希望もなくなった。
「じゃあ…どうして」
「……っ…ごめん…なさい…」
怠そうにゆっくりと、サンジはもう一つのベッドに移動した。
「…もう…寝ようか…」
サンジはそう言って電気を消し、レナに背中を向けて横になった。
レナも横になり、サンジの背中を見つめていた。
(私が中途半端な気持ちでここに来たから…サンジを傷つけてしまったんだ…)
自分の秘部がこんなに濡れていることが恥ずかしくて…いやらしい女だと思われたくなくて、レナは一度は流れに身を任せようとしたものの、サンジを拒否してしまった。
どんな理由があろうと、女が自分のキスや愛撫ですぐに濡れることに喜ぶ男はたくさんいることを、レナは知らなかった。
こんなにもすぐに濡れてしまうのは恥ずかしいことだと、思い込んでいた。