第7章 甘い時間 ★
サンジは奥のベッドに座っていた。
レナは、もう一つのベッドに腰掛けた。
少しの沈黙のあと、先に口を開いたのはレナだった。
「あ、明日はお昼前に出発するんだよね。早めに戻らなきゃね」
「あぁ、そうだな」
「…私そろそろ…寝ようかなー…」
レナが恐る恐るそう言ってサンジから視線をそらせた。
「レナちゃん…」
そう呼ばれたときにはサンジはレナの隣に座っていた。
「サンジ……んっ…」
いきなりの、激しいキスだった。
サンジの舌が、レナの口の中で暴れまわった。
レナは頭がぼーっとして、何も考えられなかった。
静かな部屋に、唾液が絡まる音が響く。
舌を勢い良く吸われたとき、レナの口から甘い声が漏れた。
「ん……」
それが合図かのように、サンジはレナを押し倒した。
レナに覆いかぶさる形でキスを続けるサンジ。
サンジの唇が離れたかと思うと、今度は耳にサンジの吐息を感じた。
「あぁ……ん……」
耳にキスをされ、思わず声が漏れる。
サンジはお構いなしに耳へのキスを続け、やがてそれは首へと降りてきた。
レナは声を必死に我慢した。
サンジの手がレナの胸へと伸び…ガウンの上からそっと触れた。
レナは以前のように、払いのけることはしなかった。
それを確認すると、サンジの手はだんだんと大胆になっていき、胸を撫でたり、優しく揉んだり、感触を確かめているようだった。
(もうこのまま…流れに身を任せたい……)
レナがそう思った時、自分のショーツがいつものようにぐっしょりと濡れていることに気がついた。
それと同時に、あの男の声が頭に響いてきた。