第7章 甘い時間 ★
サンジとカフェに行ってから、一緒に泊まる当日まで、あっという間に時間が過ぎていった。
レナはナミ達とショッピングに行ったり、船でゆっくり過ごしたり、いつもと変わらぬ毎日を過ごしていた。
サンジとはタイミングが合わず、あれから一緒に出かけることはなかった。
そしてお泊まり当日…
「レナちゃん、準備はできた?」
「うん!」
「それじゃあ、行こうか」
今日のプランはサンジが考えてくれた。
レナはどこに連れていってくれるのか、ウキウキしながらついていった。
サンジが選んだ場所は、世界でも有名な建造物や、歴史的に価値のあるものが展示されている博物館など、その街の観光地だった。
レナは終始笑顔で、はしゃいでいた。
夕食は、サンジも聞いたことがあるほど有名なシェフのレストランで、コース料理を食べた。
いかにも高級そうなお店だったので、持ち合わせが足りるか心配だったが、サンジがご馳走してくれた。
「俺も一応、バラティエで働いてたからな。たまにはいいカッコさせてよ」
「ありがとう。ごちそうさま」
レストランを出た二人は、サンジが予約したホテルへと向かった。
「わぁ…高い建物…」
レナはホテルを見上げ、そうつぶやいた。
「レナちゃん、こういうの珍しいかなと思って…」
「うん!私が育った町は高い建物なんてなかったから…初めてだよ」
興奮するレナを見て、サンジも安心したようだった。
二人が通された部屋は、最上階に近い階だった。
ベッドが2つ、少し離して並べられている。
奥には小さなテーブル。
窓から見える夜景に、レナは息を飲んだ。
「こんな景色、見たことない…」
夜なのに、地上がキラキラと明るい。
星のようだった。
「キレイ…。私、仲間になれて…サンジと出会えてほんとに良かった」
レナは潤んだ瞳でそう言った。
「レナちゃん…」
サンジはゆっくりと顔を近付け…キスをした。