第7章 甘い時間 ★
大量の食材と、珍しい調味料などの買い物が済んだ二人は、船へと向かっていた。
「今日は付き合ってくれてありがとう。楽しかったよ。明日はレナちゃんの行きたいところに付き合うよ」
「私も楽しかったよ。サンジとなら、何をしてても楽しいな」
素直な気持ちを率直に言葉にしたレナだったが、言った直後に恥ずかしくなった。
反応のないサンジの方をちらりと見ると、照れているのか顔が赤い。
(サンジも同じ気持ちだって…思ってもいいよね…?)
その後、船までの会話はなかったが、レナは嬉しい気持ちでいっぱいだった。
ーーー
「レナ〜、島でのお泊まり、どうするの?」
ナミが聞いてきたのはその夜、夕食と風呂を済ませ、そろそろ寝ようかというときだった。
「えーっと…どうしようかな。ナミが良ければ一緒に」
「何言ってんのよ、あんたサンジ君と泊まりなさいよ」
どうするのと聞いてきたナミだったが、すでにナミの中では答えが出ていたようだ。
「サっサンジと?誘われるかどうかわからないし…」
「誘われるに決まってるでしょ。今回島で一泊することにしたのは、あんた達のためでもあるんだからね」
「うーん…ありがと…」
ありがたかったが、サンジと宿で一夜を共にするとなると、この間のように拒否するわけにはいかないだろう。
レナはまだ、決心できていなかった。