第7章 甘い時間 ★
サンジとレナは手を繋いで街を歩いていた。
思えばサンジと手を繋ぐのは初めてだった。
それに男の人とデートをするのも初めてだ。
(サンジの手、あったかい…)
レナはウキウキした気持ちで歩いた。
「大きなスーパーがたくさんあるから、珍しい食材が置かれてるかもしれない。今日は食材探しの旅…ってのでもいいかい?」
「うん、楽しそうだね!」
「ありがとう。明日はレナちゃんの行きたいところに行こう」
「うん!」
二人は食材を売っていそうな店に片っ端から入り、珍しい調味料を見てはしゃいだり、試食をしたり、屋台で買ったものを二人で分けて食べたり…楽しい時間を過ごした。
船の上での生活ももちろん楽しいが、島ではまた違ったサンジの表情が見られるのが嬉しかった。
サンジのことを知れば知るほど、もっとサンジを好きになった。
レナにとって最初の恋だったが、最後の恋でいいとさえ思った。
レナはサンジを、心から愛していた。