第7章 甘い時間 ★
(起きない、よね)
静かにゆっくりと顔を近づけ…触れるだけのキスをした。
レナからキスをすることは今までなかったので、サンジが寝ていると分かっていても恥ずかしかった。
サンジと結ばれることはないと思っていたのに、今はこうしてキスできる…それが嬉しくて、レナはもう一度キスをした。
一瞬だけだった先程とは違い、しばらく唇を離さなかった。
もうそろそろやめておこう、そう思い唇を離そうとしたとき…
サンジの手がレナの後頭部を押さえつけ、それと同時にサンジの舌がレナの唇を割って入ってきた。
「……!?…んっ……」
突然のことに驚きながらもサンジの舌を受け入れ、自らの舌も必死に絡ませた。
膝をついて座った状態のレナと、ソファーに横になりレナの後頭部を押さえながらキスをするサンジ。
後頭部を押さえられているせいか、いつもより息苦しい。
酸素を求め唇を離そうとしたが、サンジにがっちりと押さえられているため離せない。
サンジのキスは次第に激しくなり、歯と歯がぶつかり合った。
サンジの舌はレナの歯列をなぞり、歯の裏まで舐め、ときにはレナの舌を吸う。
息苦しかったことも忘れ、サンジとのキスに酔いしれた。
レナの下半身は既に密かに蜜が溢れ、下着を濡らしていた。
ようやく唇が離されると、息苦しさを思い出し大きく息をするレナ。
「はぁっ…はぁっ……」
サンジは身体を起こし、ソファーに座り直した。
「…っ…レナちゃんっ…」
何か言いたげなサンジの顔を、レナは潤んだ瞳で見つめていた。
「メシーっっっ!」
勢い良く扉を開けて入ってきたのは、ルフィだった。
レナは驚いてぱっと立ち上がる。
「あれ?お前ら何してんだ?メシは?」
キョトンとした顔で、ルフィは2人を見た。
「…いっ今作ってる所だよ」
レナは慌ててキッチンのスペースへと移動した。
「…出来たら呼ぶから待っとけ!」
サンジもそう言って、昼食の準備に取り掛かった。
早くしろよー、と急かしながら、ルフィはまた扉を開けて出て行った。