第6章 結ばれた想い
翌日、二人はそろって朝食の準備をしていた。
それほど長い期間はあいていないはずなのに、一緒に料理をするのは久しぶりだと感じた。
昨夜はあのあと、サンジが飲み物を取りにキッチンに行き、戻って来るまでの間にレナはベンチで横になって眠ってしまった。
(私としたことが…せっかく記念すべき夜だったのに…)
しかし旅はまだまだ続く。
二人の時間もまだまだあるはずだ。
これからの生活を想像し、レナは期待で胸を膨らませた。
「レナちゃん、俺たちのことなんだけど…今日の朝食の席で報告しねぇか?」
「えっ…今日…?もう少ししてからでも…」
レナは男性とこのような関係になるのは初めてだったので、どうしても恥ずかしかった。
「ダメだ。レナちゃんに手出ししねぇように男どもに忠告しねぇと…」
「そんな心配しなくても大丈夫だよ」
「レナちゃん…君はもっと自分の可愛さを自覚した方がいいよ」
サンジが大真面目な顔で言うので、吹き出しそうになったレナだったが、それを堪えサンジの要求を受け入れることにした。
「わかった。ナミとゾロには…直接報告したいから、今から行ってきてもいい?」
「うん、いってらっしゃい」
サンジは優しい笑顔でレナを送り出した。
レナはキッチンを出て女部屋へと向かった。
ナミはもう起きているはずだ。
(恥ずかしいな…なんて言おう…)
レナは顔を赤らめたまま、女部屋の扉を開けた。
部屋ではナミとロビンが起きて身支度をしていた。
「ナミ…ロビン…おはよう。ちょっとね、報告があるんだけど…」
「サンジくんと、うまくいったの?」
そうきいたのはナミだった。
「えっ、なんで知ってるの!?」
「やっぱりね。あんたたち見てたら愛し合ってることくらいわかるわよ」
「えっ……愛し…?えぇっ??」
レナが戸惑っていると、ロビンも祝福の声をかけてくれた。
「おめでとう、レナ。よかったわね」
「…ロビンも知ってたの?私がサンジのこと好きって…」
「えぇ、もちろんよ」
「もちろんって…」
思わぬ回答に赤面するレナ。
「そっそれじゃあ朝ごはんだからっ!ダイニングで待ってるからね!!」