第6章 結ばれた想い
「レナちゃん…」
サンジがレナを見つめ返した。
レナは嘘偽りのない目をしていた。
「ウソだろ…レナちゃん…マジで俺の事…」
「サンジ…大好きだよ」
レナはもう一度そう言いながら、サンジとの距離を詰めていった。
そして…
「夢みてぇだ」
サンジはレナを抱きしめた。
レナも、サンジの背中に腕を回した。
「何度も何度も…考えた。レナちゃんが俺のものだったらって…」
「…私もだよ…サンジ」
(こんなに…幸せなんだ…)
サンジに抱きしめられるのは二度目だった。
一度目は初めての不寝番のとき。
そのときは片思いだと思っていた。
思いが通じ合っていると知ったうえで抱きしめられるのは、こうも幸せなのかと、レナは初めて知った。
「レナちゃん…俺もレナちゃんが好きだ…絶対に辛い思いはさせないから…俺と付き合ってくれ」
抱きしめたまま、サンジが言った。
「…はい」
レナは、喜びに満ちた声で答えた。