• テキストサイズ

未来のいと《ONE PIECE》

第6章 結ばれた想い



レナがサンジのもとへ向かったのは、夜も更けた頃…
サンジは今日、不寝番のため展望台にいた。
いつもなら飲み物を持っていくレナだったが、今日は手ぶらだった。

夕食でも何も話をせず、また準備や片付けなど一切手伝っていなかった。
展望台へ向かうレナは、緊張で手に汗を握っていた。


「サンジ…」
梯子を登り、展望台へと入ったレナは、恐る恐るサンジの名を呼んだ。
サンジはゆっくりとレナの方を見た。

「レナちゃん…一緒にいるのは無理だって…言っただろ…」

「…聞いてほしいことがあるの…」
「…俺は何も聞きたくないよ」
サンジにそう言われ一瞬怯んだが、昼間のゾロの言葉を思い出し、再び勇気をふりしぼった。

「私ね…」
好きだという気持ちは溢れ出してくるのに、それが言葉となって出てこない。
サンジにこの想いを伝えたいのに…言い出せない。

「もうこれ以上…俺にみじめな思いを「好きなのっ…」

サンジの言葉をさえぎって出てきたのは、レナの渾身の一言だった。

「私…サンジのことが好き」
「…何言ってんだよ。レナちゃんはあのマリモ野郎のことが好きなんじゃねぇのかよ…」

「…どうしてそう思ったの?誤解してるなら…説明させて…」
レナは目に涙を浮かべながらサンジを見つめた。

「…レナちゃんが甲板でアイツと話していたとき…見たことないような顔してた。恋してるような顔で…めちゃくちゃ可愛くて…あんな顔、俺には見せたことなかったから…」

「甲板で…?あ…あのときはね、サンジの話をしてたんだよ…ゾロに、サンジのことが好きだろって言われて…それで…」
レナは言いながら赤面していた。
それは、甲板でサンジが見た、まさにその顔だった。

/ 148ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp