第1章 出会い ★
早くあの美しいレディに会いたいーー
そんなことを思いながら、調理したお粥とスープを持って俺は医務室に向かった。
ナミさんとロビンちゃんという美女達がいながら、他の女性を見てテンション上がっちまうのは悪いクセだ。
男が美女を見て平常心でいる方が失礼だと思うんだが。
コンコン
ノックをすると、中から返事が聞こえた
カチャ
ベッドの上に座るレディがこちらを見ている。
白い肌、茶色の長い髪、髪と同じ茶色の目。
「ーーーー!!」
体が動かない。声が出ない。
いつもの俺ならハリケーン!とか言ってハートを飛ばしているのに、何もできない。
クソッなぜだ!これじゃあレディに失礼だーー
「あの…ありがとう」
彼女の小さくもはっきりした声を聞いて我に返った。
「あぁ…」
我に返ったものの、そう答えるのが精一杯だった。
一歩ずつ彼女に近づき、ベッドの傍のテーブルに食事を置く。
「俺はサンジ…君は?」
何とか声を絞り出す。
「私はレナ。助けてくれてありがとう」
「助けたのはこの船の船長さ。礼なら船長に言ってくれ」
そう言って部屋を出てきてしまった。
クソーーーッどうしたんだ俺!